ピーカン ナッツ  
英 pecan nut ペカンナッッともいう。アメリカを代表するクルミ科のナッツで、
(米国中・南部地方の)ヒッコリー(英 hickory)の一種の木の実。
脂肪分が70%以上もあり、ナッツ類の中で最もカロリーが高い。味はくるみに似ている。
実の形状もくるみに似て対になっている。
ピーチ メルバ  
英 peach melba 一般的には桃にバニラアイスクリームを盛り、木いちごのジャムをかけたもの。
仏語でぺ一シユ・メルバ(peche Melba)。
19世紀末、一仕を風靡したオーストリア生まれのネリー・メルバ(Nellie Melba 1861〜1931年)のロンドン公演(1892)の際、
ロンドンのサヴォイホテルの料理長をしていたフランスが誇る偉大な料理人オーギュスト・エスコフィエは、
メルバが歌ったワグナーの歌劇「ローエン・グリーン」に登場する白鳥を模したデザートを、
彼女のために創作、メルバの名をつけた。
原形は氷の白鳥の広げた翼の間にバニラアイスクリーム、その上にシロップ煮した半割りの桃をのせ、
フランボワーズのピュレをかけ、綿菓子をかぶせたもの。
ピール  
英 peel @果物の皮。樹皮。Aオレンジ、レモンの砂糖漬けの皮。B窯入れ用へら。
ピエス モンテ  
仏 piece montee 工芸菓子。装飾用の組み立て菓子。ピエスは「小片・部品」の意であり、モンテは「はめこまれた・装置された」の意。
ナポレオンに仕えたルボーという菓子職人が考案したと伝えられている。
数多くのデッサンを発表し、実際に作ってみせたのは、19世紀前半に活躍した天才的料埋人アントナン・カレーム。
彼は「芸術には5部門ある。絵画、詩、音楽、彫刻、建築であり、建築の重要な一分野として菓子が存在する」と語った。
ビエノワズリー  
仏 viennoserie 菓子パン類。→ヴィエノワズリー
ピケ  
仏 piquer 尖ったもので突く、刺すの意。パイ生地などを焼いている間に浮き過ぎないよう、小さな穴をあけること。
びしょく 美食  
  おいしい物ばかりを食べること。また、ぜいたくな食べ物。→ グルメ
美食 英語 ガストロノミー gastronomy
  仏語 ガストロノミ gastronomie
美食家 英語 ガストロノミスト gastronomist
  仏語 ガストロノム gastronome
ビスキュイ  
仏 biscuit 「2度」の意のビス(bis)と、「焼く」という意のキュイール(cuire)の過去分詞キュイ(cuit=「焼いた」)とが
結び付いてできた言葉で、元来は2度焼いたものを指し、より乾燥させて保存性を高めたものだが、
現在ではほとんど1度焼きである。@ビスケット(固くて保存性がよく、機械生産されるもの)
Aスポンジケーキ。通説によると、別立て法(卵白と卵貴を別々に池立てる)で作るスポンジで、共立て法で作る
ジェノワーズと区別される。別な説によると、ビスキュイもジェノワーズも、共立て、別立ての両方があり、
配合も大きな違いはなく、慣習的な呼び名であるともいわれる。卵黄と砂糖を火にかけずによく抱立て、
小麦粉を入れ、最後に卵自と少量の砂糖を堅く泡立てたものを雑ぜこみ、オーヴンで焼き上げる。
卵黄に小麦粉が混じるため、ジェノワーズ(共立て)より、きめが細かくしっかりしている。→別立て法
ビスキュイ ア ラ キュイエール  
仏 viscuit a la cuiller 細長く絞りだして焼き上げるビスキュイの一種。生地の配合は、一般のビスキュイよりも軽い。
スポンジタイプのフィンガー・ビスケット。キュイエールはスプーンの意。
ビスキュイ グラッセ  
仏 biscuit glace ボンブ種とさまざまな香りのアイスクリームを重ね、うす切りしたもの。
ビスキュイ ジョコンド  
仏 biscuit Joconde アーモンド風味の生地。オペラやプティフールに用いられる。ジョコンドは、
レオナルド・ダ・ビンチの名画モナ・リザのモデルになったと伝えられるフィレンツェの女性の名前。
ジョコンダともいう。なぜこの名がついたかは不明。
ビスキュイ ド サヴォワ  
仏 biscuit de Savoie イタリア寄りのフランス東南部、サヴォワ地方のスポンジケーキ。由来として伝えられた一説がある。
1348年、フランス・シャンベリーのサヴォア伯爵の城に、後の神聖ローマ帝国皇帝カール4世が訪れた。
このとき、当主サヴォワ伯爵アメディオ6世は、14歳。国をあげての大宴会が終わる頃、鎧に身を固めた騎士が、
馬に乗って大きな菓子を運んできた。城と領地をかたどったスポンジケーキで、上には王冠を載せてある。
領地と爵位を、カール4世に献ずるという意味を表したもの。
この演出は功を奏し、サヴォア伯爵はローマ帝国の司教総代理の要職に任ぜられ、後の時代も、
カール4世の子孫たちの庇護によって、北イタリアを支配するまでになったようだ。この時のケーキが、
ビスキュイ・ド・サヴォアと呼ばれるようになったという。
ビスキュイ ルレ  
仏 biscuit roule ロール・ケーキ。ルレは英語でロールのこと。
ビスケット  
英 biscuit 小麦粉に砂糖、バター、牛乳などを混ぜて焼いたイギリス風の焼き菓子。
フランス語のビスキュイ…仏 biscuit=bis(2度)+cuit(焼いた)…からきた名称で、
語源はラテン語の「ビスコトウム・パネム(2度焼いたパン)」と言われる。古代ギリシャ・ローマ時代から、
一種の保存食として航海や軍用食に用いられた古い菓子。日本には戦国時代末期に長崎に、
「ビスコイト、ビスカウト(ポルトガル語)」として伝わった。
また、安政2年(1855)に長崎の蘭医紫田方庵がビスケットの製法を伝えたともいわれる。
鎖国後はオランダ語「ビスコウト」と呼ばれ、開国後イギリス文化の流入により「ビスケット」となった。
最初は兵食用とされ、後、東京風月堂米津松造によって初めて市販された。
これを明治政府は「乾蒸餅(かんじょうへい)」と名付け、陸軍は「乾麺包(かめんぽう)」と呼んだ。→クッキー
@ハード ビスケット(英 hard biscuit)=グルテンの多い強力粉で、針穴をつけて固く焼く。
Aソフト ビスケット(英 soft biscuit)=砂糖、油脂が@より多く、香料を入れ、薄力粉で柔らかくざっくり作る。
Bファンシー ビスケット(英 fancy biscuit)=砂糖、卵、バターを十分使った高級品。
Cその他。@〜Bのイギリス風スイート・ビスケット(英 sweet biscuit)に対し、
アメリカ風に甘味の少ないアンスイート・ビスケット(英 unsweet biscuit)。
ソーダ・クラッカー(英 fancy biscuit)やクラッカーなど。
ビスコット  
仏 biscotte @ラスク。一種のミルクパンの薄切りを、中が乾燥するまでしっかりオーヴンで焼き直して作るお菓子。
Aアーモンド、卵、泡立てた卵白などで作る軽いお菓子。
ピスタチオ  
英 pistachio ピスターチともいう。ぎんなんよりひとまわりちいさい殻に入った木の実。
薄皮をむくと美しい緑色をしている。仏語でピスタッシュ。
ピスタッシュ  
仏 pistache ピスタチオのこと。
ビストロ  
仏 bistro,英 bistro 料理の質は高いが、大衆的価格で、その店のオリジナル料理とお酒を、気軽な雰囲気で楽しむことができる飲食店。
小規模で家族で営業している場合が多い。ビストロの語源は、ロシア語の「ブイストロ(早いの意)」だといわれる。
19世紀の始め、パリ解放でパリ入りしたロシアの兵隊が、腹をすかせて大衆レストランにやって来て、
「ビストロ!ビストロ!(早く!、早く!の意)」と叫んで食べ物を要求した。
それから大衆的レストランをビストロと呼ぶようになったと伝えられている。
また、別な説によると、ナポレオンのモスクワ遠征の祈り、ロシアの食堂で店員が頻繁にこの言葉を使ったので、
フランス兵がビストロは食堂のことだと勘違いし、フランス語として使われるようになったとも言われる。
ビター チョコレート  
英 bitter chocolate カカオマスともいう。カカオ豆を焙煎してからすりつぶし、ペースト状にしたもの。
チョコレートの土台になるもの。ビターは苦いの意。
ビッシュ ド ノエル  
英 buche de Noel ビユッシュ・ド・ノエルのこと。薪の形をしたフランスのクリスマスケーキ。
ピティヴィエ  
仏 Pithiviers ピチヴィエ、ピティビエとも表記する。フランスのオルレアネ地方、ロワレ県、ピティヴィエ市の名物、
円形で大型のパイ菓子。折り込みパイ生地の間にアーモンドクリームをたっぷり詰め、
表面にナイフの先で弧の繰り返し模様を、花びらのように刻んで焼くのが特徴。
アーモンドクリームが最も多いが、他のクリームを用いることもある。
ビネガー  
英 vinegar 酢。語源は、仏語のvin(ヴィン=ワイン)とaigre(エーグル=すっぱい)。
昔は、ワインが自然に酸敗(腐敗して酸化)したものが酢だったことによる。
英語圏では、ワインだけでなく、リンゴ酒、麦芽糖液を発酵させたものもある。
仏 ヴィネーグル vinaigre 独 ヴァインエッシッヒ Weinessig
ビネーグル  
仏 vinaigre ヴィネーグルとも表記する。ビネガー、酢。
ピュイ ダムール  
仏 puits d'amour ピュイは井戸、アムール(仏 amour)は愛 の意で、「愛の泉」と訳されている。
折り込みパイ生地を、一口くらいの大きさの円形にし、中央に窪みをつけ、泉形に焼き、中にジャムやクリームをつめたもの。
今では作られなくなったダリヨル(仏 dariole)が原形だという説がある。→プシェ
ビュッシュ ド ノエル  
仏 buche de Noel ビッシユ・ド・ノエル、ブッシュ・ド・ノエルとも表記する。スポンジにクリームを塗り、ロール状にし、
表面を木の皮状に絞って作る丸太の形をした、フランスのクリスマスケーキ。ヒイラギやメレンゲのきのこなどを飾る。
ビュッシユは「薪」、ノエルは「クリスマス」の意。由来には、諸説がある。
@昔、イヴの夜にカシワの木の丸太を暖炉に入れ、前の年(クリスマスから新年が始まるとされていた)に残しておいた
丸太の燃え残りで火をつける習慣があり、その灰が家屋を守り、やけどや害虫から守ってくれると信じられていた。
これがクリスマスの丸太(ユール・ロッグ 英yule log)と呼ばれ、この丸太を模したものといわれている。
A農作物に害虫がつかないように、農民がまきを燃やすことから、次の年の豊作や火だねに困らないように祈る気持ちを
託して作られたともいわれる。また、別の説によると、
A貧しい青年が、恋人にプレゼントも買えないため、せめてもと薪を一束贈ったという。このことから、
薪を象ったケーキが生まれたと伝えられている。このケーキが作られたのは比較的新しく、
1870年以降、パリの菓子屋によるともいわれる。英語でログケーキ。→クリスマスケーキ
ビュッフェ  
仏 buffet 英語でバッフェ。ブッフェとも表記する。@立食、立食パーティー。A軽食堂。(列車・駅内などの)簡易食堂。
ピュレ、ピューレ  
仏 puree 果実・野菜などをすりつぶし、裏ごししたどろどろの食品。煮てからすりつぶす場合もある。
氷菓類、生地やクリーム類に混ぜたり、他の材料材料を加えてデザート用ソースに使う。

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